拡大する光メディアコンバータ、イーサネットスイッチ市場【ピーエスアイ】
期間限定無料公開 有料ピーエスアイはTransition Networks社の光メディアコンバータ、イーサネットスイッチを日本で販売している。製品品質と信頼性の高さ、そしてピーエスアイによる交換対応や無料解析といった技術サポート体制も充実していることから、通信キャリアをはじめ多くのユーザが長年に亘り使用している。2000年に日本で導入した機器が今でも稼働しているケースもあるという。
標準的なモデルの他、PoE+対応や、-40℃~+75℃の環境下に耐えることのできるモデルなどラインナップも充実している。通常より過酷な環境で使われる製品でも5年保証となっているので、安心して購入することができる。ピーエスアイ ネットワーク・ソリューション営業部 部長の杉田恒一氏は「2016年の売上と販売数量は前年比で20%ずつアップしている。これは通信キャリアやデータセンタが好調だったことに加え、エンタープライズ系の需要が戻ってきたことによるものだ。エンタープライズ系では銀行、工場、高速道路、監視カメラが伸びている。数量に関しては、多機能を必要としない監視カメラ用途でミニ・メディアコンバータの廉価版が伸びている」としており、「2016年の後半から10Mや100Mを1Gにリプレイスしたいというご相談が非常に増えている。2017年度の移行に向けて様々なご提案をしているところだ。また、電源監視の機能を強化したいというお話しも2016年から増えてきた」と話している。
集合型メディアコンータの電源は二重化されているが、その電源の監視までしているユーザは少ない。ある日チェックしたら片方が停止していたり、ファンが回っていなかったりというケースが有る。最悪のケースは両方の電源が停止してサービスが止まってしまうことだ。ピーエスアイ 取締役 営業本部 統括本部長の木皿浩右氏は「メディアコンバータは20年使うことができても、電源は5年か6年なので、電源の監視モジュールを追加して備える考えが広まっている」と説明している。
管理機能を強化した集合型メディアコンバータ「ION」
Transition Networks社の集合型メディアコンバータ「ION(アイオン)」は管理機能を強化した製品で、PointSystemの後継機種となる。PointSystemにも電源の管理機能は備わっているが、「ION」では更にファンの回転数やシャーシ内の温度の閾値なども設定できるので、予防保全の強化を図ることができる。木皿氏は「Transition Networksでは管理機能を持った機器を10年以上扱っている。各々のモジュールと管理カードの中のCPUやソフトウェアのバージョンアップを重ねており、細かいところまで監視管理ができるようにしてある。SNMPのバージョン2まで全てカバーしている。様々なNMSにも対応している」と説明している。
PoEスイッチやインジェクタ
Transition Networks社の製品はPoEスイッチのラインナップも充実している。8ポートのモデルから24ポートのモデル、-40~+75℃と動作温度の広いモデル、パン、チルト、ズーム機能を備えた監視カメラへの給電も十分に可能なPoE+のモデル、PoE機器の死活監視ができるインテリジェントなモデルもある。木皿氏は「スイッチだけでなくインジェクタもご提案している。メタルと光の両方に対応しており、2016年に売上の伸びた製品だ」と話す。
産業用ミッドスパンPoE+インジェクタ「SI-IES-111D-LRT」はSFPスロットとRJ45ポートを一つずつ搭載している。100/1000Mのデュアル速度SFPモジュールに対応しており、異なるモジュールを利用することで、伝送モードや接続距離を簡単に変更することができる。ホットスワップも可能。速度選択のDIPスイッチも備わっている。動作温度は-40~+75℃。こうした耐環境性に優れたインジェクタは世界でも少ない。
こうしたPoEスイッチやインジェクタに加え産業用のメディアコンバータも扱っている。ソリューションとして様々な提案ができる強みは、監視カメラ網や無線AP市場に大きく貢献するだろう。